こんにちは、温活ととこです。
11月に入り、朝晩の冷え込みが一段と厳しくなってきましたね。体温を上げる「温活」は、健康を維持し、寒い季節を乗り切るための大事な一歩です。でも、寒い季節には、私たちがホッと一息つく場所にも大きな危険が潜んでいます。それが「ヒートショック」です。
「ヒートショック」とは、暖かい場所から寒い場所へ移動するなど、急激な温度変化によって血圧が大きく乱高下し、体調を崩してしまう現象のことです。特にお風呂に入るときに起こりやすく、その危険性は私たちが思っているよりもずっと深刻なんです。
この記事では「ヒートショック」がどうして起こるのか、そしてご家庭で今日からすぐに実践できる具体的な予防策(温活)について、わかりやすく解説していきますね!
I. 「ヒートショック」は身近に潜む家庭内の事故

1. 交通事故よりも多い!? 見過ごせない命の危険
「ヒートショック」って聞くと、「高齢者の問題でしょ?」と思うかもしれませんが、実はそうではありません。
日本では、家庭の浴槽での溺死者数が、過去10年間で約1.7倍に増えていて、
年間で約1万9000人もの方が入浴中の事故で亡くなっていると推計されています 。
この数字、なんと交通事故で亡くなる方の数よりも多いと言われていて、本当に見過ごせない問題なんです。「ヒートショック」は、特に65歳以上の高齢者の方に注意が必要ですが、年齢に関係なく、急激な血圧変動は脳卒中や心筋梗塞など、命に関わる重大な病気を引き起こすリスクを高めます。だからこそ、「命を守る緊急性の高い行動」として、今すぐ対策を始めることが大切です。
2. 血圧が起こす「ジェットコースター現象」
なぜ急な温度変化が危険なのでしょうか?それは、私たちの体が温度変化に対応しようと、血圧を大きく変動させてしまうからです。まるで血圧がジェットコースターのように乱高下する「三段階の危機」を説明していきますね!
第1段階:寒い場所で血圧が急上昇!
暖かいリビングから、暖房のない冷え切った脱衣所や浴室へ移動したとき、寒い場所で服を脱ぐと、私たちの体はこれ以上冷えないように、血管をギュッと縮めます。その結果、血圧が急激に跳ね上がってしまい、心臓に大きな負担がかかるんです。
第2段階:熱いお湯で血圧が急降下!
血圧が高いまま熱いお湯(特に42℃以上)に浸かると、今度は体が急激に温まり、縮こまっていた血管が一気に広がります。これにより血圧がガクンと急降下し、めまいや意識障害を引き起こす可能性があります。湯温は39℃から41℃までにしましょう。
第3段階:立ちくらみで血圧がさらにもう一度急降下!
入浴後、浴槽から急に立ち上がるとき、体にかかっていた水圧がなくなり、血圧の調整が間に合わず、脳への血流が一時的に不足します。これが「立ちくらみ」や「失神」の原因となり、溺れてしまうリスクにつながるんです。
3. あなたは大丈夫?「ヒートショック予備軍」チェックリスト
誰でも「ヒートショック」のリスクはありますが、特に以下の項目に当てはまる方は、生活習慣や住環境を見直す必要があります 。5個以上当てはまったら、要注意の「予備軍」ですよ!
メタボ、肥満、高血圧、糖尿病など、生活習慣病を指摘されたことがある 。
🟤心臓、肺、気管などに持病がある 。
🟤自宅の脱衣所や浴室に暖房設備がない 。
🟤42℃以上の熱いお風呂が大好きだ 。
🟤一番風呂に入ることが多い 。
🟤飲酒後に入浴することがある 。
🟤浴槽に入る前のかけ湯をしない、または簡単に済ませるほうだ 。
🟤入浴前に水やお茶など水分をとらない 。
🟤一人暮らしである、または家族に何も言わずにお風呂に入る 。
II. おうち全体を「温度のバリアフリー」

「ヒートショック」予防で一番大切なのは、この「血圧ジェットコースター」を誘発する寒暖差そのものをなくすこと!つまり、「家の温度バリアフリー」を実現することです 。対策をお風呂場だけに限定せず、家全体で取り組むのがおすすめです。
1. 寒暖差を生む「温度の境界線」をなくそう!
「ヒートショック」は、浴室だけでなく、廊下、トイレ、玄関など、寒い場所ならどこでも起こる可能性があります 。おうち全体を暖めて、寒暖差をなくす工夫をしましょう。
2. 最も危険な場所での対策
| 場所 | 予防の目的 | 具体的な温活対策 | 
| 脱衣所 | 暖かい部屋との寒暖差をなくし、血圧の急上昇を防ぐ | 暖房器具(ヒーターや脱衣室暖房)で、あらかじめ暖めておく 。素足で触れる床にマットを敷くのも効果的 。 | 
| 浴室 | 浴槽に入る前の急激な寒さをなくす | 入浴前にお風呂のフタを開けて蒸気を充満させる 。または、シャワーで壁や床に熱湯をかけて予熱しておく 。 | 
| トイレ・廊下 | 寒さによる血管収縮を防ぐ | トイレや玄関に小型ヒーターを設置 。温水便座や温かい便座シートを活用する 。 | 
| 浴槽の湯温 | 血圧の急激な拡張を防ぎ、のぼせを防止する | 39℃〜41℃のぬるめに設定し、高温を避ける 。 | 
【温活ととこからの豆知識】トイレも「ヒートショック」危険地帯!
トイレは暖房がないことが多く、寒い場所での排便時の「いきみ」は血圧を急上昇させ、「ヒートショック」のリスクを高めます 。トイレにも暖房を設置するなどの寒暖差対策に加え、普段から便秘対策をして排便時にいきみすぎないことも、大切な「ヒートショック」予防ですよ !
III. 入浴前後・入浴中の「7つの安全ルール」!

環境を整えたら、次は入浴の「手順」を見直しましょう。特に「ヒートショック」が起こりやすい入浴時には、この「7つの安全ルール」を家族みんなで徹底してくださいね 。
1. 入浴前の水分補給は「命の水」!
入浴中は汗をかくことで、体から約500mlもの水分が失われることがあります。血液がドロドロになり、血栓ができやすくなると、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まってしまいます。
2. かけ湯は「慣らし運転」の心で
浴槽にいきなり入るのは、急激な血圧変動を引き起こす高リスク行動です 。かけ湯は、心臓への急な負担を避けるための「慣らし運転」!必ず、心臓から遠い場所から順に、足先 お腹 胸の順にゆっくり行いましょう 。
3. 湯温と時間の鉄則を守る
熱いお湯は血圧の急降下を招きます。お風呂の温度は41℃以下に設定し 、湯に浸かる時間は10分までを目安としましょう 。特に心臓に持病がある方は、心臓への負担が少ない半身浴がおすすめです 。
4. 高リスク状態での入浴は絶対禁止
体調が悪いとき、食事の直後、そして特に飲酒後の入浴は絶対に控えましょう 。アルコールは血管を拡張させ、血圧を大きく変動させる作用があるため、「ヒートショック」のリスクを劇的に高めます 。
5. 立ち上がりはスローモーションで
浴槽から立ち上がるときは、立ちくらみ(第3段階のショック)を防ぐため、急激に動作を行わず、ゆっくりと時間をかけて立ち上がりましょう 。床が濡れていると滑りやすいため、手すりなどにつかまることを意識してくださいね 。
6. リスク回避
飲酒後、食後すぐ、体調不良時は入浴を控えましょう。血圧変動が激しい状態での事故を未然に防ぐために入浴は控えてくださいね。
7. 家族への声かけ
入浴前に家族に一言声をかけ、入浴時間を伝えましょう。万が一の早期発見に繋げるための大切な声がけです。
まとめ

これらの対策は、寒い季節を健やかに過ごすための「究極の温活」であり、自分と大切な家族の命を守るための行動です。
「ヒートショック」対策で、アクティブウェルネスな毎日を!温活ととこでした。
											
						
						
						
												
						
						
						
												
						
						
						
												
										
					

